理念があったほうがいい、と言われるが

経営者の集まりに行くと、理念やミッションの話になります。みんな立派なことを書いたパネルを会社に飾っています。自分の会社にはそれがない。少し気後れします。

「うちも作ったほうがいいのか」と思います。しかし作ろうとすると、しっくりくる言葉が出てきません。

経営理念を作ろうとすると、しっくりくる言葉が出てこない経営者は多い。それは能力の問題ではなく、順番の問題です。

経営理念を作ろうとして言葉が出てこないのは、能力ではなく順番の問題です。理念は無から作るものではなく、歩みの中から見つけるものです。

理念は、作るものではなく、見つけるもの

経営理念は無から作るものではありません。創業からの歩みの中に、すでに自分が大事にしてきたものがあります。それを言語化するのが理念です。

見つけるプロセスを飛ばして、それらしい言葉を作っても、社員には響かない。

理念は無から作るものではなく、これまでの歩みの中から見つけるものです。見つけるプロセスを飛ばすと、借り物の言葉になります。

他社の理念を真似ると、文脈がねじれる。理念はその会社の歴史と一体になっています。

他社の理念を真似ると、ねじれが起きる

他社の素敵な理念を見て、真似たくなることがあります。しかし理念は、その会社の文脈と一体になっています。文脈を抜いて言葉だけを移すと、ねじれが起きます。

ねじれた理念は、誰も信じていない言葉として残ります。

他社の理念を真似ると、文脈がねじれる。理念はその会社の歴史と一体になっています。

理念がなくても会社は回ります。引け目に感じる必要はない。

「理念は作った瞬間ではなく、社員が引用し始めた瞬間に生まれます。」
— ある経営者の言葉

理念がなくても、会社は動く

理念がなくても、いい会社は存在します。逆に、立派な理念を掲げていても、現場と乖離していれば意味がない。

「理念を作らなければならない」という強迫観念から、自由になっていい。

理念がなくても会社は回ります。理念がないことを引け目に感じる必要はない。

理念が生まれる瞬間は、社員が引用し始めた瞬間です。文字にした瞬間ではありません。

理念の前に、自分に問うこと

理念を作ろうとする前に、「自分はこの会社で、何を残したいのか」を問いたい。残したいものが明確になったとき、理念の言葉は自然に出てきます。

順番を間違えると、理念は文字でしかなくなります。

理念を見つけるためのプロセス

理念を見つけたいなら、まず自分の創業の動機を書き出します。「なぜ起業したか」を10個書き出すと、本当の動機が浮かび上がります。

次に、これまでの判断の中で「絶対に譲れなかった」ことを書き出します。譲れなかったことの中に、理念の種があります。

種を見つけたら、社員の前で一度語ってみる。社員の反応で、それが本物かどうか分かります。