効率は上がった。でも何かがなくなった

リモートワークを導入して数か月。通勤時間がなくなり、社員は喜んでいます。会議もオンラインで効率的に進む。数字上は問題ない。

それでも経営者の中に、何かがなくなった感覚があります。

リモートワークの効率化は分かりやすい。失われたものは分かりにくい。だから経営者は違和感の正体に気づくのが遅れる。

リモートワークで失われたのは、雑談ではなく組織の文脈です。誰がいま何に困っているかが見えなくなっています。

失われたのは、雑談ではなく文脈

「雑談がなくなったから」とよく言われます。しかし本質は雑談ではありません。雑談を通じて共有されていた、暗黙の文脈です。

誰がいま何に困っているか、何を喜んでいるか。これらが見えなくなると、組織は同じ場所にいても別々に動き始めます。

失われたのは雑談ではなく、雑談を通じて共有されていた組織の文脈です。誰がいま何に困っているかが、見えなくなっています。

経営者の表情や雰囲気で伝わっていたものが、リモートでは届かない。意識的に言葉にしなければ、何も伝わらない時代になりました。

経営者の伝え方も、変わる必要がある

オフィスでは、経営者の表情や雰囲気だけで多くのことが伝わっていました。リモートでは、それが届かない。意識的に言語化しなければ、何も伝わりません。

「言わなくても分かる」が通じない時代になりました。

経営者の表情や雰囲気で伝わっていたものが、リモートでは届かない。意識的に言葉にしなければ、何も伝わらない時代になりました。

オフィスに戻すことは、解決策に見えて解決策ではありません。問題の本質はオフィスかリモートかではありません。

「リモートで困ったのは、言葉が足りない自分自身でした。」
— ある経営者の言葉

オフィスに戻すことが、答えではない

違和感に気づいた経営者の中には、出社回帰を考える人もいます。しかし、戻したからといって失われたものが戻るとは限らない。

問題はオフィスかリモートかではなく、組織の文脈の作り方です。

オフィスに戻すことは、解決策に見えて解決策ではありません。問題の本質はオフィスかリモートかではありません。

リモート時代の経営者の最大の仕事は、組織の文脈を意識的に作り続けることです。

リモート組織に向ける問い

「どうコミュニケーションを増やすか」より、「自分は社員にとって、今どれくらい見えているか」を問いたい。

見えていなければ、信頼は静かに薄れていきます。

リモート時代の経営者の役割

リモート時代の経営者の最大の仕事は、組織の文脈を意識的に作り続けることです。情報共有ではなく、文脈共有です。

週次の全体ミーティングで、数字の報告だけでなく、自分の感じていることを話す。経営者の言葉が、組織の文脈を作ります。

そして、社員一人ひとりの状態を、見える化する仕組みを作ります。見えない不調は放置される。